隕石を貰った。

ぼくはもうすぐ誕生日で、
誕生祝いに隕石をプレゼントしてくれた人がいた。

 

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裏にはこう書いてある。

Meteorite Name : Admire
Meteorite Type : Stony Iron
Classification : Pallasite,MG
Location : Lyon County,Kansas,U.S.A
Found : 1881
Total Known Weight : 100+kg

 

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名を「アドマイヤ隕石」というらしい。

Admire、アドマイヤとは、称賛、感心、敬服を意味する言葉。
「アドマイヤ」を名前に含む競走馬も多い。

アドマイヤ隕石は、1881年にアメリカのカンザス州で発見された隕石。
隕石にはそれぞれ名前がつけられるようなのだが、
Wikipediaには隕石の一覧などもあって面白い。

ということで、
これを機に隕石について調べてみた。
バカなぼくにもわかるようなレベルでまとめたよ。

 

 


そもそも隕石の正体は何なのか?


気の遠くなるほど永い永い時間、
宇宙空間を漂いつづけていた星のカケラが、
ついに地球の引力に吸われて、赤く赤く燃え尽きながら堕ちる。

長い旅の終焉、
あるいは人生の終焉の比喩のようで
センチメンタルで詩的な印象があるけれど、
その実態についてぼくはあまり知らない。

 

【最初のぼくの疑問】

1.隕石ってそもそも何?
2.隕石はどこから来たの?

 

惑星と惑星のあいだに漂う固形物質(微惑星)が、
地球などの惑星に落下してくると、これが隕石となるらしい。
1mmを超えるものを隕石、1mm以下のものを宇宙塵と呼ぶ。

ではこの固形物質の正体は何なのかというと、
地球の場合、その大部分は小惑星帯(Asteroid Belt)から飛来するものらしい。

 

800px-Asteroid_Belt_ja.svg

 

小惑星帯(しょうわくせいたい、アステロイドベルト、asteroid belt)は、
太陽系の中で火星と木星の間にある、小惑星の軌道が集中している領域のこと。

とにかく、
ほとんどの固形物質は、惑星の濃密な大気中を落下するあいだに高温となって燃え尽きてしまうが、
気化せずに残った残骸が地表に堕ちて、ぼくたちニンゲンはそれを隕石と呼んでいるわけだ。

 

【まとめ】

地球の隕石の正体の大部分は、
火星と木星の間の「小惑星帯(アステロイドベルト)」を周っていたちっちゃな惑星が、
その軌道を乱されて地上に墜ちてきたもの。

 

【次のぼくの疑問】

1.小惑星帯って何?
2.小惑星帯は何故できたの?

 

 


星になれなかった星の生きる場所


まずはちょっと
銀河の写真をみてほしい。

NGC_4414_(NASA-med)

(NGC 4414はかみのけ座にある渦巻銀河。直径約55,000光年。Wikipedia項目:銀河より引用)

Hubble2005-01-barred-spiral-galaxy-NGC1300

(NGC 1300。棒渦状星雲。Wikipedia項目:銀河より引用)

 

きれいだね。
意味はないけど、ただキミに見せたかっただけだ。

 

さて、

そもそもぼくらの惑星は、
太陽系の歴史の最初の100万年のあいだに、
微惑星があつまって形成されたとされるらしい。
微惑星は何度も何度も衝突して、合体して、そして惑星のコアになってゆく。

岩の多い惑星(地球型惑星)、巨大ガス惑星(木星型惑星)、巨大氷惑星(天王星型惑星)など、
微惑星たちは衝突と合体をくりかえし、
さまざまな惑星を形成していった。

 

それでは、
微惑星とは何なのか?

現在有力と考えられている惑星形成論では、
微惑星は、あたらしく生まれた恒星を取り巻く原始惑星系円盤の中でつくられる。

これがその、
原始惑星系円盤の写真。

 

This is the sharpest image ever taken by ALMA — sharper than is routinely achieved in visible light with the NASA/ESA Hubble Space Telescope. It shows the protoplanetary disc surrounding the young star HL Tauri. These new ALMA observations reveal substructures within the disc that have never been seen before and even show the possible positions of planets forming in the dark patches within the system.

(アルマ望遠鏡でとらえた、おうし座HL星の原始惑星系円盤。Wikipedia項目:原始惑星系円盤より。)

 

円盤に含まれる塵や氷のつぶつぶが衝突し、
はじめは静電気力によって、その後は重力などによって合体し、
どんどんおおきくなって、微惑星となる。

微惑星の多くは最終的には激しい衝突によってばらばらに壊れてしまうが、
円盤内でもおおきな微惑星は激しい衝突を受けても生き残り、
くりかえしくりかえし合体しつづけ、
そしてやがて惑星になるわけだ。

しかし、

火星と木星のあいだ、
小惑星帯と呼ばれるこのベルトでは、
木星の強すぎる重力によって、惑星となる最終段階を阻まれた、
かわいそうな微惑星たちが太陽のまわりをまわりつづけているのだ。

それが、小惑星帯、アステロイドベルト。

Jupiter,_Earth_size_comparison

(Wikipedia項目:木星より引用)

 

【まとめ】

あたらしく生まれた恒星のまわりで、
塵のような固形物質が衝突、合体し、ちいさな惑星が形成される。
そしてちいさな惑星同士が衝突、合体し、さらに大きな惑星が形成される。

その過程で、
木星の大きすぎる重力に阻まれて、
惑星になりきれなかった者が集まる領域が「小惑星帯(アステロイドベルト)」。

さあ。

地球上の隕石は、
火星と木星の間に漂うアステロイドベルトから飛来しているということがわかった。
つぎは隕石の種類についてだ。

 


隕石は、
砕けた小惑星の部位によって種類が変わる


 

まあ、
うしみたいなものだね。

 

Beef_cuts_ja2015.svg

 

つまりどういうことかっていうと、
小惑星も部位によって成分が異なるということらしいんだ。

 

だいたい直径100km以上の微惑星は、内部が融解すると考えられている。

微惑星の内部で融解が生じると、
重力によって成分の分離が引き起こされ、
密度の大きい金属が中心に集まって核(金属核)となり、
その核を密度の小さい岩石質の物質が包んでマントルとなる。

このような微惑星が互いに衝突して割れたものが、
隕石として地表に落下してくる。

つまり、

微惑星のどこの部分の破片なのかによって
隕石を構成する物質も変わってくる。

すごくざっくり説明してしまうと、
石っぽいか、鉄っぽいか、どっちに近いかで変わるということだ。

 

【隕石のおおまかな3分類】

1.微惑星の中心核が破壊されて地球に落下すると「鉄隕石(隕鉄)」

2.微惑星の中心核(鉄)とマントル(石)が混ざった境界領域の部分が地球に落下すると「石鉄隕石」

3.微惑星のマントル部分が破壊されて地球に落下すると石質隕石

さて、
細かな分類もありますが、
そのPointだけご紹介します。



 

 

【鉄隕石】

鉄隕石 (iron meteorite) は、
主に金属鉄(Fe-Ni合金)から成る隕石。

ニッケル含有比と構造から、ヘキサヘドライト (hexahedrite) 、
オクタヘドライト (octahedrite) 、アタキサイト (ataxite) に大きく分けられる。

オクタヘドライトには、
数百万年の時間スケールでの冷却によって生じる、
ウィドマンシュテッテン構造 (Widmanstätten pattern)が特徴的な模様として現れる。

で、
このウィドマンシュテッテン構造がめちゃくちゃかっこいい!!!

 

【鉄隕石のPoint】

ウィドマンシュテッテン構造がすっごいかっこいい

 

Widmanstatten_patterns_2

01

 

ミネラルショーに行くと、
このウィドマンシュテッテン構造の隕鉄がよく売っているんだけど、
馬鹿みたく高価で手が出せない。
いつか絶対入手したい逸品である。

都市を鳥瞰したようにも見えない?

 

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【石鉄隕石】

石鉄隕石 (stony-iron meteorite) は、
ほぼ等量のFe-Ni合金とケイ酸塩鉱物から成る隕石。

パラサイト (pallasite) とメソシデライト (mesosiderite) に分類される。

トロイライトと呼ばれる鈍い金属光沢を持つ硫化鉄鉱物を伴うことが多い。

そして、
今回隕石について調べるきっかけとなったアドマイヤ隕石も
パラサイトに属する隕石なわけだが、このパラサイトが超かっこいい。

 

【石鉄隕石のPoint】

パラサイト(pallasite)に属する隕石がすっごいかっこいい

 

スクリーンショット 2016-02-26 4.46.01

googleでpallasiteを画像検索するとこんな感じ。
寄生のほうのパラサイトはparasiteね。

アドマイヤ隕石

異世界の鉱物みたい。
地球上ではありえない配合という意味では異世界の鉱石なわけだが…。

金属質の硬い光沢と、
石質の柔らかい光のコントラストがうつくしい。

 


 

【石質隕石】

石質隕石 (stone meteorite) は、
主にケイ酸塩鉱物から成る隕石である。

球粒状構造のコンドルール (chondrule) があるコンドライト (chondrite) と、
それがないエイコンドライト (achondrite) に大きく分けられる。

正直、
見た目的には石質隕石は平凡だ。
地球上で見るそのへんの石ころっぽくて
既視感たっぷりだ。

NWA869Meteorite

 


 

 

ということで
もう疲れたので調べるのもこのへんにしておく。

とにかく特筆すべきは、

ウィドマンシュテッテン構造 (Widmanstätten pattern)
そしてパラサイト(pallasite)。

ウィドマンシュテッテン構造は、
隕鉄の生成過程で、
冷却時間が超長期間(100万年程度!)かかると、
ニッケルが結晶化、分離。
このような構造のパターンが現れるらしい。

この100万年という悠久の時がロマンだね。

 

Widmanstatten_hand

 

そしてパラサイトの、
この異世界的な物質の組み合わせ!!!

これも勿論、宇宙空間でしか有りえない配合だ。

ぼくらが地球で見ている光景など、
地球上でしか通用しない光景だということが再確認される。

 

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この2つだけ覚えておけばいいだろう。

 

 

 

 

読んでくれてありがとう。
いつか隕石の話しようね。

 

 

 

石井七歩 / Naho Ishii

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